トップランナー講演

格闘家・小比類巻貴之氏が実践から得た
「成長のために大切な3つのこと」

格闘家・小比類巻貴之氏が実践から得た 「成長のために大切な3つのこと」

2016.10.05

  • トップランナー講演

50日で100パーセントの自分をつくる

僕は大体年に4回試合がありました。対戦相手は大体50日ぐらい前に決まります。

そこからトレーナーやチームのメンバーと一緒に相手の特徴を分析して、それに対する戦略を全部練ります。そして50日間、作戦どおりの練習をしていきます。でも、万一この作戦が外れて、相手がこんなふうに狙ってきたら、その裏も突きながら……と考えながら練っていく。そうしていけば、100パーセントというかたちで自分をつくっていけます。

減量も計画的にやっていきます。計量は試合前日にありますが、計量にパスすると、ヨッシャー! と。パスした喜びと明日の試合への闘志が湧きあがるんです。

試合前夜、恐怖心との勝負

でも試合の前夜、布団について電気を消すと、音がするんです。バク、バク、バク。緊張の音で寝られないんです。明日、もし負けたらどうしよう。もし負けたら、みじめな姿が全国に放送されるなあ。友達も、あの人も、青森からの応援団も来てくれるのに、負けたらどうしよう。と、本当に負けるのが怖くなるんです。

実はここからがまた勝負なんです。

僕は、でもちょっと待てよと。もう一回練習を思い出すんです。相手も強いかもしれないけれども、俺もこれだけ練習してきた。毎朝走った公園、いつも付けていたグローブ、なぐったあの赤いサンドバッグ、ジムのトレーナー、一緒にトレーニングしてくれた仲間……。

いろいろ思い出していきます。そうすると、なぜか感謝の気持ちになってきます。あの合宿があったから、あそこがあったから、トレーナーがいたから、仲間がいたから、俺はきょうここにいるんだ。明日やるしかないんだ。俺は勝つしかないんだ。という気持ちになってきます。

携帯を見るとメールが来ています。友達から、親から、明日頑張ってね、応援しているよ、絶対大丈夫だよ……。

ありがとう、明日は精いっぱいの力で頑張る、絶対に倒れない……。一個一個返信していると、なぜか全部が感謝の気持ちになってきます。きょうまでありがとう、応援してくれてありがとう、という言葉が自然と出てきます。

さっきまで怖くてブルブル震えていたのに、感謝の気持ちになると、エネルギーが出てきます。

「感謝の心」が120パーセントの力を生む

50日間で100パーセントの自分をつくってきた。でも最後に寝る前、1日前にこの感謝のメールを送って感謝の気持ちになっていると、自分の気持ちが100パーセントから120パーセントに変わっているんです。

この120パーセントの気持ちで、俺はこの感謝の気持ちを持って、全力を尽くして戦う。絶対に倒れない。そして最後は勝つ、という気持ちになって、布団に入って寝る。僕はそれをやってきたとき、必ず100パーセント勝っているんです。このベルトを取ったときも、全部その気持ちで取りました。

これが言いたいことの3つ目です。感謝の心が、準備してきた以上の120パーセントの力を出してくれる。

皆さんも仕事で、ここで勝負しなければならないとか、そういう場面があるかもしれません。でも、自分だけが頑張ってきたんじゃなくて、仕事の仲間だったり、自分を支える家族だったり親だったり、いろんなことがあると思います。そこをもう一度見つめてこの勝負に挑む。そこをもう一度見つめて、感謝を力に突き進んで頑張ってほしいと思います。

UTグループさんのホームページには、人の成長によって、日本全土に仕事をつくる、と書かれていました。僕もこの格闘技という世界で、指導者として選手の成長を目指し、自分のジムを日本全土につくりたいと本気で思っています。

きょうのご縁に感謝して、僕自身も頑張っていきます。この機会をいただき、本当にありがとうございました。

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