トップランナー講演

格闘家・小比類巻貴之氏が実践から得た
「成長のために大切な3つのこと」

格闘家・小比類巻貴之氏が実践から得た 「成長のために大切な3つのこと」

2016.10.05

  • トップランナー講演

スネを鍛えることから学んだ、「自信」の付けかた

2つ目、「自信」について話をしたいと思います。

僕はキックが得意なんです。中学校2年生から高校を卒業するまで空手をやって、キックボクシングの選手になったんです。

特にハイキックが得意だったんですけれども、今一番得意としているのはローキックです。ローキックなので、「スネ」の強さが大事です。きょうはそのスネの話をしたいと思います。

ビール瓶でスネを鍛えるも、失敗

僕が中学校3年生のとき、空手の先生に「空手を1年やったし、僕はプロになると決めました。どうすればいいですか」と聞きました。

そうしたら先生から「格闘家のプロになるには、スネが強くなきゃ駄目だぞ」と言われました。スネが強くなる本を探したら、キックボクシングの漫画に、ビール瓶でスネをたたけば強くなる、と書いてありました。

「やった、これで俺はスネが強くなるぞ」と、ビールの瓶で毎日コンコンたたきました。最初は痛かったんですけれども、途中からだんだん慣れてくるんです。慣れてきたぞ、ゴンゴンゴンゴン。

これは、そろそろいけるなあと。空手の先生に「そろそろスネいけます!」「じゃあ蹴ってみようか」「僕も一緒に蹴ります。お願いします!」。

それでバーンと蹴り合ったらガーンと衝撃があって……。駄目でした(笑)。

コツコツの積み重ねで強くなる

どうやったらスネが強くなるか。空手家で世界大会4位になったカナダのジャン・リビエールという選手が、スネを鍛えたらどんなになれるのかという分析をして大学で発表したんです。

どうやって強くするかというと、自分が蹴ったときにちょっと硬いなという程度のサンドバッグをバンバン蹴る。

ビール瓶だと、スネの表面だけ硬くなるらしいです。スネの中身は硬くならないので、衝撃を受けたら中が痛くなる。

でもサンドバッグとか、あとは相手の生足とぶつけ合ったりすると、中のほうまでだんだんカルシウムが行き渡って硬くなる。実践だったり、ちょっと硬いものをコツコツやっていくと硬くなってくる。

そうすることによって、実際に硬くなります。そうやって僕はスネを硬くしていったんです。

格闘家になるため、折らなきゃならない

空手の先生に「スネ、だいぶ強くなりました」と言ったら、「プロの格闘家というのは野球のバットを折れなきゃ駄目だよ」「バットですか」……。

僕がバットを折れるようになったのは高校1年生です。

スネでバットを折らなきゃならない。でもバットって結構高いんです。高校生が折るために買うのもちょっと大変です。それに、スネでバットを蹴るのは怖かった。どうしようかなあと思っていたら、教室の後ろに掃除道具があった。そこにモップがあったんです。

「これバットに似ているなあ、しかもちょっと細いからいけるなあ」……。

友達に「ちょっとこれ持っていて」と言って。「それスネで折るから」「無理だ、やめておけよ」。

怖かったんですけれども、エイッ! と蹴ったらバキンと折れて、友達が「ウワーッ!」と言ったんです。

まず小さな目標を乗り越えよう

モップが折れた衝撃よりも友達の「ウワーッ!」というのが一番心に響いて、ヨッシャー! と。これが自信になったんです。小さな自信ですけれども。

もっとモップを折りたい。どこにあるかなあ、と。学校の裏にあるごみ収集場所に行ったら、モップのごみがいっぱいあったんです。友達に「ちょっと持っていて」と言って、また折ります。「今度は2本いきます!」「やめとけ、2本はやばいぞ」「大丈夫だ!」。バーン!と蹴るとバキーン! と折れて、また「ウワーッ!」と。

そこからだんだん自信を付けていきました。そしてバットに挑戦するときが来たんです。

ここで僕が言いたいことの2つ目です。

僕は、最初、スネでバットを折るのは怖かったんですけれども、まずはモップからでした。

小さな目標から立てていけば、バットまでたどり着く。自信を付けるために、まずは小さな目標を手前に置いて、乗り越えてほしいと思います。

では、バット折ります。きょうは2本持ってきました。

バット2本を折る小比類巻氏。会場は大歓声

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